2005/11/

うちのHPを更新する過程や、広告の研究などで

同業他社のHPをよく見たりします。

そこで気が付いたものをつらつらとテキストオンリー

わざわざHPのこんな目立たないところに書くのは、

反論が怖いからです。

 

 

最新 高級塗料とは?

大抵どこでも目にするコピーです。

しかし、この定義が非常に曖昧です。

補修塗料メーカーで一般的なロックペイントで話をします。

まず、塗料はベースとクリアに分かれていますが、ベースだけで

ロックエース

パナロック

プロタッチ

という3種類に分かれていて、最新のものはプロタッチになります。

(ただし、水性塗料は除く)

しかし、もっとも高級で、塗料の性能がいいのはパナロックになります。

しかししかし、これもまた微妙で奥のふかーい話になります。

色々な理由で、現在新規にパナロックを使うところはないと思います。

うちもパナロックからプロタッチに切り替えました。

さらに、それぞれに使えるクリアがあり、これも数が多いです。

これもロックペイントに限って話をしますが・・・

1000番 2000番 3000番 5000番の4種類

があり、それぞれ目的別に主剤が1〜3種類あり、

さらに硬化剤が温度別に2〜3種類あります。

最新ということなら、発売時期はどれも一緒なのでどれでもいいですが

最高級となると、5000番のノンセッティングタイプだけです。

しかし、この大面積に適したクリアだけを使っているところはほとんど無いと思います。

部分塗装が非常にやりにくいためです。

 

国産塗料のたった1社に限っても、これだけ複雑な塗料なので

最新 最高級塗料というのは信じない方がよく、知識があれば

銘柄を気にした方がいいと思います。

ちなみに、補修塗装業界におけるロックペイントの位置付けは

リーズナブルで高性能な塗料メーカーという感じです。

高級という値段だけで言えば外国産の方がはるかに高いですが

いろいろ塗ってみた感想から言えば、性能はやはり国産品が一番かと。

 

以上のことから、うちで使っている塗料の銘柄と客観的な性能を解説すると

メーカーは関西ペイント

ソリッドも含め、すべてハイブリットで統一

水性を除けば、国産で最新の塗料になります。

ロックペイントより1〜2割ほど高くなります。

クリアは、補修塗装をマルチクリアーHXQ

全塗装をマルチクリアーHXAを使用しています。

HXQは常温乾燥タイプで、HXAは関西ペイントシリーズの中で

本当に最高級のものを使用しています。

細かく比べたことはないですが、おそらく国産クリアの中でも

最新最高級のレベルに入ると思います。

 

ただ、塗料の値段を全面に押し出すようなことはしません。

せいぜいそこらへんの激安塗装店と比べてもらうときだけです。

これは、塗料の性能より腕の方が仕上がりに与える影響が

大きいからです。

10年ぐらい前にレストアされた車両などを見れば分かると思います。

 

焼付け塗装とは?

これも良くあるキャッチコピーです。

ですが、本当の意味で焼付け塗装をしているところは

ほとんどありません。というかできません。

焼付けとは、純正の塗装で用いられる100〜200度まで

温度を上げるタイプの塗料です。

こんな温度なので、樹脂部分は耐えられませんし、車両になにも

ついていない、鉄板だけの状態になっていることが前提になります。

 

補修塗装で言われる焼付け塗装とは、塗料温度60度程度でしかなく

焼付けではなく乾燥促進のために温度を上げています。

60度でも、FRPやバンパーなどは温度で変形することがあるので

そこまで上げられないですし、塗料の中にはそこまで上げなくても

大丈夫な塗料もあります。

うちで使っている補修用のクリアがそれで、20度の外気温があれば

温度を上げなくてもちゃんと乾燥します。

ですので、うちでは全塗装以外は温度を上げていません。

ただ、どんな塗料でもやらないよりはやったほうがいいので

悪いことではないです。

 

塗装ブースとは?

独立の話でも書きましたが、これもピンきりです。

なおかつ塗装の条件によって、最適なブースも変わってきます。

さらにさらに、ブースの性能より事前のホコリよけの処理の方が

はるかに重要です。

うちでやっている全塗装時のホコリよけの処理は・・・

車両の準備ができたら、高圧洗浄機で洗車、ほこりを落とす

ブース内壁をビニールで覆う。ブース全体、車両を静電気防止装置でエアブロー

マスキング終了後、車両全体をエアブロー

脱脂後、タッククロスでエアブロー

(エアブロー 塗装中のエアー全ては中和イオンが流れています。)

以上で終了です。マスキングの時間を抜きにしても2時間ぐらいかかります

最新のブースで、ここまでやってもホコリは結構でます。

何もやらなかったらもっとでてきますので、残念ながら

ブースの性能より手間の方が大事になっちゃいます。

ちなみに、塗装中に付着するゴミの8割は

車と人から出たものだそうです。

 

保険について考える。

一般的なところでは、保険修理と一般修理は

見積りから違います。

これは、保険修理は鈑金塗装の定価で保険会社に請求できるためです。

当然一般修理の方が安くなりますので、その差額を

多くの鈑金屋では、免責やサービスでお客様に還元しています。

しかし、うちではこういった見積りが嫌なので、保険を使う場合でも

保険見積りと通常修理の見積りを完全に分け、保険会社へは

保険見積り金額を出し、そのお金をお客さんの口座に直接振り込んでもらっています。

そして通常の修理を通常の修理料金で、お客様から直接いただく

形をとっています。(ただし、見積りが大変な場合は見積もり代を別にもらうことがあります)

いろいろ考えたんですが、この方法が一番わかりやすく納得できるかと思います。

そしておそらく、頼めば嫌な顔はすると思いますが、どこの鈑金屋でも

やってくれるのではないかと思います。

だって保険見積りでも一般見積りでも、やる内容は同じなんですから。

 

リサイクルパーツ

どこの業者も使いたくない・・・というのが本音でしょう。

作業工賃が下がることもありますが、それ以上に

パーツの状態が不安定、というのが大きいです。

ですので、お客さんとのしっかりした話し合いが必要になり、

手間ばっかりかかってしまう・・・ということになります。

最近では中古パーツ自体がなかなかでてこなくなり(ヤフオクと輸出のせい)

同色の中古を見つけるなんて、ほとんど無理になってきました。

業者の全国ネットより、ヤフオクの方が見つかる確立が高いですし・・・

ただ、ヤフオクは業者に流せないものが多くでていますので、よく注意しましょう。

どちらにしても、中古パーツを使う場合の大前提は

細かい部分が気になる方は使わない方がいい!

です。安く綺麗にを両立するのは難しいので注意してください。

 

外車料金

うち以外の、ほとんどの業者で外車料金を設定していると思います。

しかし、国産車と外車では、作業自体にまったく違いはありません。

ではこの料金の差は一体どこから出てくるのか・・・

それは、外車を所有されている方のほうが、細かい部分まで

気にする方が多いためです。

まあ私も経験上、あながち間違っているとは思わないですが

やってることも、仕上がりも分けるつもりはないので

うちではいっしょの料金にしています。

ただし、見積り時に希望する仕上がり具合を必ず聞いています。

 

エアロパーツの車種料金

これは、排気量でエアロパーツの塗装料金を分ける場合のことをさしています。

これもうちではやっていません。

最近のエアロパーツは軽でも1BOXでも、ほとんど大きさが

変わらないので・・・

大体1000ccごとに料金表を分けている場合もありますが、

そんな小刻みにパーツの大きさは変わっていかないですし。

 

HPへの価格掲載について

大抵どこのHPでも、基本の料金は載せていますし、

作業例なども何点か掲載しています。

しかし、作業例と実際にかかった料金を載せているところはほとんどありません。

はっきりいって、この料金を載せなければ作業例の意味がないと思うんですが

なぜかみなさん載せようとしない。

私にもなぜかは理由がわからないですが、おそらく似たような

作業を持ち込まれたときに、値段が違った場合の説明が面倒だとか

そのぐらいしか思いつかないのですが、お客さんの立場から見たら

基本料金以外にいろんな料金がかかりそう・・・とか、いらぬ不安を煽るだけの気がします

個人的には、メールでの見積りであっても、明確な理由なく実際の作業料金が

大きく高くなるのは詐欺だと思っていますので、どんな料金が

かかる可能性があるのか、しっかり伝えるべきだと思いますが・・・

 

 

他に語ってほしいことがあったら募集します。