2002/06/08
塗装のムラ
塗装を難しいものにしている大きな理由の一つに
塗装のムラというものがあります。
1液型の塗料を使えばだいぶ楽になりますが、
2液型で薄いシルバーを塗るときには本当に苦しみます。
トヨタ 199
こいつをちゃんと塗れれば一人前・・・
トヨタの多くの車に使われているシルバーメタリックです。
何度こいつに泣かされたことか・・・
4M07 スノーコースM 65.4
4M06 スノーメジアムM 34.3
M078 D.ブルー 0.3
配合表を見ればわかるように、ほとんどがメタリック。
つまり金属の粉です。
塗装のムラとは、この金属の粉の並び方です。
例えばメタリックをべったり塗ったとします。そうすると
このように、メタルが下のほうに固まり寝るような形になります。
そうすると黒っぽく見えるようになり
ふわっと空気を入れるように塗ると
こんなふうにバラバラに散らばります。
こうなると白っぽく見えます。
さらにクリアを塗ると
踊り狂ってしまう場合があります。
塗装のムラとはこのメタルの並び方が場所によって
変わってしまうために起きる現象です。
もっとわかりやすく実験すると、199をむらが出ないように
スプレーした所に薄めた塗料と濃い塗料を一滴落します。
上が濃いほう
下が薄いほうです。
濃いとメタルが沈まないために白く見え
薄いとメタルが沈みやすいため黒く見えるようになります。
同じ塗料なのにまったく別の色のように見えてしまいます。
こうならないために、べたっと塗らないように
薄く薄く塗っていく感じがいいでしょう。
ガンの使い方も速めに動かし、一定に塗るように心がけましょう。
がんばってもなかなかムラは消えるものではないですが、
がんばるしか方法がないですので、がんばってください。