2002/06/08
塗料の作り方
普段見ることのない、プロ用塗料の作りかたの紹介
ロックペイント パナロックを元に説明します。
今回作る塗料は マツダ 18J
ロードスターなんかのメタリックグリーンです。
M234 ブラツク 41.8
M316 パールベースG 25.2
M076 シアニングリーン 19.8
M079 シアニン ブルー 12.7
M071 F.ブルー 0.3
0204 ホワイト 0.2
単位は%
6種類の原液を0.1%単位で混ぜます。
ちなみに原液は
これぐらいあります。
やってられんね。
一つ一つの塗料缶に「アジテータカバー」なるものが付いてます。
いちいちフタをあけて混ぜなくても、ハンドルを回すだけで
塗料を撹拌でき、塗料を出すのもワンタッチです。
プロはこうゆうところで楽してます。
んで、これがまとめて缶をかき混ぜる機械。
全部ちゃんとかき混ぜてから塗料を作らないと
正しい色になってくれません。
色見本との比較。本来は車と比較します。
正確に混ぜることができれば、理論的には同じ色が
できるはずなのですが・・・
まず同じ色にはならないと思ってください。
塗装見積もり表には15分の調色
(足りない色を加えて同じような色にする作業)
時間が見積もられていますが、15分ではまず無理です。
長いときは半日以上かかっちまうという一番嫌いな作業です。
塗料の中には
トヨタ 3L9
4M07 スノーコースM 24.8
4M06 スノーメジアムM 5.9
0017 D.マルーン 41.3
M049 ローズ レツド 8.5
M314 P.ベース2R 8.2
M039 スーパーレツド 7.5
M234 ブラツク 1.9
0095 フラツトベース 1.9
8色も混ぜる「お前は何をやりたいんだ?」ってな色や
3コートパール
トヨタ 051
カラーベース
0204 ホワイト 97.6
T030 T.B.1/10 2.1
0233 オーカー 0.3
パールベース
088-M150 83.0
088-M351 17.0
このように、下色 上色に分かれていて
「どっちを調色すりゃいいんだ?」ってな色まで様々です。
ウチでやってる通信鈑金や最近話題のカーコンビニ倶楽部などは
この調色作業を省いています。
安く仕上げる事のできる大きな要因の一つです。
ここまでできたら塗料の完成です。
あとは塗る前にシンナーと硬化剤を混ぜます。
(硬化剤はいらないものもあります)
塗料100に対し
硬化剤 10
シンナー 50〜120
シンナーも速乾型から盛夏型まで5種類あり
なおかつ色の種類や塗装条件によって変わってきます。
経験と勘で混ぜてください。
ここまでやってやっとスプレーできます。
この色はメタルが入っていますので、ムラをとるため
クリアーの前に薄くした色を吹きつけます。
作った色に対し100%ぐらいのシンナーを加えて軽く塗ります。
これで色の吹きつけは終わり。
後はクリアーです。
クリアーにもたくさん種類があり、大きくは硬化剤とクリアの
配合比率によって分けられます。
ウチが使っているのが
クリア100:硬化剤10:シンナー20ぐらい
クリア100:硬化剤25:シンナー10ぐらい
クリア100:硬化剤50:シンナー10ぐらい
この3種類を使っています。
それぞれ特徴があるんですが、硬化剤が多いほうが塗りやすいし
性能もいいはずですので2:1のクリアーをお勧めしておきます。
値段は高いんだけどね。
塗料のメーカーや色の種類によってこまかい部分は違ってきますが
一つの色を作るのにこれだけいろんなものを混ぜなきゃいかんって
ことをわかってくれると嬉しいです。