究極のリサイクルを目指して・・・

「素敵な宇宙船、地球号」

いよいよ完成

 

 

ちなみに、散々HPを探しましたが

自然対流式廃油ストーブを、自作で完成させた人は

見つけることができませんでした。

 

燃料として、まったく安定しないうえ

火力だけはものすごいものがあるので

非常に奥が深い物になっています。

 

どうしても自分で作ろうと思うなら、

オールドタイマーに載っている設計図を

材質まで完璧にコピーするのが、一番の早道・・・

 

6基の失敗作と、3年の期間から出た結論が

これでした。

 

しかしケルン石塚さんは、次のステップに進んでいました。

(石塚さんは、強制対流式 市販品を使っています)

廃油ストーブを改造して、アルミを溶かしています!!

 

やられました・・・

たちなおれなかったです・・・・

 

ストーブとしても、アルミ溶解炉としても使えるなんて

とてもじゃないですが、どう考えても無理です。

ストーブだけだって無理だったんだから・・・・

 

 

ん?

 

 

じゃあ、アルミを溶かすだけだったら・・・・

 

 

 

そんな閃きからできたのが、

「素敵な宇宙船、地球号」です。

燃料は廃油、動力源はコンプレッサーを駆動する電力のみ。

しかも完全燃焼してしまえば、排気ガスもほとんど出ません。

これでいつもアルミを再利用することができます。

まさに究極のリサイクルマシン!!

 

 

 

 

心臓部となる、強制燃焼システムです。

大層な名前ですが

鉄の角パイプを使い、その中に

コンプレッサーからの圧縮空気を入れてやるだけです。

角パイプに空けた小さい穴から空気が出て

燃焼室の中で混ざり合うようになっています。

穴は、全部中心に向かって空けられています。

そうしないと、熱で壁が溶けてしまいます。

 

 

その圧縮空気の量を調節する、レギュレーターです。

空気を調節してやることによって、どんな状態の廃油でも

きちんと完全燃焼させることができます。

 

水道の蛇口のようですが、水道の蛇口です。

気体でもちゃんと機能してくれました。

ちなみに、蛇口は一方通行にしか

物を通さないため、IN OUTをちゃんと見ておきましょう。

 

アルミを溶かす、るつぼです。

1.5ミリぐらいのステンレスです。

マフラーの出口を使ってます。

本当ならもっと厚いやつを使いたいんですが、

今回も0円で仕上げるため、とりあえずこいつでいってみます

 

 

ちなみに、ツイン煙突はパイプベットの骨部分を使っています。

肉厚のあるパイプはこの細さしかなく

しかたなく2本になっています。

 

フタをして、るつぼをセットします。

るつぼの中には、空き缶と車の部品を入れておきます。

蛇口にエアホースをさし、廃油を箱の中に入れます。

 

シンナーを染み込ませたウエスを廃油の中に入れ

いよいよはじめての点火です。

 

 

最初はエアーを出さず、ゆっくり燃やしていきます。

このころは、黒い煙が沢山出ます。

 

 

るつぼを外して、燃えてる様子を写した所です。

これくらいになったら、徐々にエアーを出していきます。

 

 

廃油が沸騰して、こぼれてきました。

どうやら入れすぎたようです。

 

なぜか、入り口から火が出てきました。

煙突の容量が足りていないようです。

まあ、燃焼には問題ないのでこのまま続けます。

このへんのアバウトな感覚は、強制燃焼ならではですね。

自然対流ストーブだったら、大問題です。

 

 

ちょっと出過ぎです。

とてもじゃないけど、ストーブとしては使えないですね。

火加減にあわせ、空気の量も調節していきます。

このころになると、炉の中では

青白い炎が見え始めます。

さらに、煙がまったく出なくなります。

煙突からも、出てくるのは熱だけになります。

 

フルパワーーー!!

 

14キロの空気圧まで上げれるコンプレッサーを

フルに使っています。

ここまできちゃうと、空気の量が追いつかず

煙が出てくるようになります。

 

ここまでやってもアルミに変化は見られません。

 

 

界王拳10倍だ〜〜〜〜!!

 

近づくのが困難になってきました(^^;)

音もものすごく、かなりの迫力です。

 

るつぼは真っ赤になり、いまにも溶けそうです。

しかし、ようやくアルミの様子が変わってきました。

変形しています。

ちょっとつついてみると、ぼろぼろと崩れ落ちていきます。

どうやら下の方は溶けているようです。

 

 

 

ここまで来るのに約20分

 

やった・・・

ついにやったよ!!!

 

なんとか、アルミを溶かすことに成功しました。

 

いやはや、さすがに感動しましたね。

しかし、使い道がないので溶かしただけです(^^;)

 

 

しかし、車の部品(リーンホースメント)は崩れているだけです。

どうやら空き缶とは溶ける温度が違うようです。

 

金属加工のバイブル、白銅のカタログで調べてみると

アルミ缶に使われているのは3004系っぽい

これの溶ける温度は629〜654度。

しかし、他のアルミを調べてみても

これより高い温度で溶けるものはないようです。

 

いろんな人に話を聞いてみると、どうやら「まぜもの」がしてあるようです。

これは調査が必要なようです。

 

 

4年間の苦労の結晶です。

本当に長い道のりだった・・・

 

 

 

しかし、これで満足していてはいけません。

さらなる時間短縮と、安全性

さらには連続運転できるように、燃焼中も

給油できるように改造します。

 

 

 

とうとうマフラーが4本になりました。

不揃いにもほどがありますが、

0円で完成させるのは、そうゆうことなのです(^^;)

 

蛇口のとなりに、給油口をつけました。

沸騰して逆流しないように、祈るばかりです。

 

 

 

燃焼部分も改良しました。

空気の出方が偏りすぎていたため、

全体から出るように、穴を塞いでいます。

それでも偏りがあるため、この部分を

完璧に作るのはかなり難しそうです。

 

るつぼも改良です。

熱を吸収しやすいように、溶接で

イボイボを作りました。

るつぼの耐久性も上がってくれればいいんですが・・・

 


ふたも作って、フタにも長い棒をつけてあります。

そうしないと熱でちかづけません。

 

 

万全の準備も終わり、きたるべき量産体制に備えます。

 

 

 

TOP