2002/08/21

足車を作ってみよう

 

フォード マーキュリー

セダンみたいなクーペ

 

普通に走れる状態だったけど、左ドアを思いっきりぶつけて

だけど直すお金がないからって、家にもらわれてきた車。

ドアだけ直して、親戚が1年ほど乗っていました。

その後、パワステオイルが1時間で空になってしまう状態になり

あえなく廃車。

本当に潰してしまうのはもったいないので、

(ハンドルめちゃ重いけど、とりあえず走ってた)

ずっとおいてありました。


まあ、その話はおいといて・・・

さかのぼるは2001年の盆休み。

高校を卒業して家で働いていた私は非常に暇でした。

その時思い立ったのが、こいつを

自分の理想の車にしてみよう!

ってことでした。

 

プランは

あほみたいにでかい排気量のおかげで、あほみたいな税金を

少なくするためにエンジンスワップ。

スピードは出さないので&構造変更のため馬力は少なめ。

当然エアコンはついていたけど、当然壊れていたので、

エアコンの勉強のために、なんとなくつけてみる。

めんどくさそうなヒーターは要らないので無しっぽい。

とうぜんATもエンジンとセットで交換。

至る所で干からびているハーネスも総とっかえ。

 

さらに、隠れた要素として

雑誌などでエンジンスワップしてある車を見ても、

「同型車のスワップならかんたんだよねぇ」

完成した車をOFF会なんかで見せて、

「エンジンスワップなんて、簡単なもんですよ」

などと言える、大人の漢になるためには必要なことなのです。

 

漢となるためのステップなので、

もちろんお金をかけてはいけません。

 


さて、ドナー探しとなりますが

条件としては

2リッター以上

4〜6気筒

複雑な電子制御はしてない

インジェクション

AT

3トンの車を走らせることができるパワー

絶対トヨタ

そこらじゅうに捨ててあるような、安くて中古が豊富なやつ

 

こんな感じとなりまして、

JZX81マークII  10万キロのAT

2.5リッターの1JZ

トヨタの誇る、代表的な直6エンジンです。

こいつなら文句ないでしょう。

つぶれてはいますが、ラジエターまで使えますので

配線も含めて全部剥ぎ取ります。

ただ、クーラーが古いガス(R12)なので使いたくないです。

コンデンサーやコンプレッサーは90マークIIぐらいから

とってこようと思います。

 

ここで問題点。

 

V8と直6の構造的な違いによるスペースの違い。

倍近い排気量の差があるエンジンですが、おそらく長さと

高さは一緒ぐらいでしょう。

そうなると結構ギリギリにエンジンルームに収める必要があります。

オイルパンの形状によってはヤバイやもしれません。

 

右ハンドルと左ハンドルの違い。

これは痛い。

補機類の位置が偏りすぎています。

1JZは右ハンドルをよけるために左側に、

V8はその逆になるので、物が左側に偏ります。

このへんは積んでみて様子を見るしかないでしょう。

 

 

リフト×2(フォークリフトと4柱リフト)をつかって

1人でエンジンを下ろします。

盆休みにこんな酔狂なことに付き合ってくれる人はおらんでしょう。

 

さすがいまどきの国産エンジン。

メンバー サスペンション ミッションまで、全部まとめて

あっという間に降りてきます。

後ろに自作シートとZERO(この頃はまだ赤かった)が写ってますが

同時進行でやっています。

 

エンジンは楽勝だったけど、ハーネス外すのは

丸1日かかりました。

見ているだけで頭が痛くなる配線の量です。

それでも、ちゃんと考えられて作られていて

外す場所さえわかれば、他の部品はそれほど取らなくてもよかったです。

取っておいた部品は・・・

エアコン関係ASSY

ハンドル回りASSY

ラック&ピニオンASSY

燃料ポンプ センサー

コンピューター

インパネのスイッチほぼ全部

メーター

このぐらいになります。

 

ヒューズボックスもASSYで取ってあります。

抜かなくていいコネクタは抜かないように、

抜かなきゃだめなコネクタは名前を書いておきました。

 

エンジンルームをグルっと囲むように、メインハーネスは付いています。

これをこのままの形で移植する計画です。

 

 

とりあえず、部品剥ぎ取りは終わりましたので

いよいよアメ車にかかります。

 

すでに不動状態になってたため、弟に手伝っていただきまして

ここまで押してきました、この鉄の塊。

キャブみたいな中途半端なインジェクションで、すこぶる始動性の悪い

このエンジンともお別れです。

 

ひろーいエンジンルームのくせに、かなり詰まっているエンジンルーム。

はたして本当に降りるんでしょうか?

 

とりあえずリフトにあげて、様子を見ます。

 

エンジンルーム下から。

マークIIとは違い、エンジンが下に降りてきません。

エンジンメンバーがフレームの一部となってます。

イチバンめんどくさいタイプだねぇ・・・

ATは下から抜き、エンジンは上に引っ張ります。

また、一番確実なメンバーごと移植も、この時点で無理とわかりました。

 

足回りとメンバー部分UP。

パワステ関係もASSYで移植しようと思ってましたが、

構造が違いすぎるため、これも断念。

メンバー ステアリングリンク スタビをうまく逃げるように

エンジンを載せないとだめなようです。

アメ車のエンジンはオイルパンが2分割されていて

うまくよけています。

オイルパン製作なんて、したくないんだけどなぁ・・・

 

ま、悩んでいても仕方ないので

片っ端から部品をとっていくことにします。

まずは下回りから・・・と思いましたが、

2時間かかって3本しかネジが外せません。

アメ車をなめてました。

さすがに

インチ工具無しでは無謀すぎでした。

 

インチ工具を買おうにも盆休み。

ホームセンターにも行ってみましたが、インチなどという

普通の人が使わない工具は置いていません。

(この1年後ぐらいに、同じホームセンターでインチのソケットを見つけた)

 

当然情熱も冷めていき、基本的な道具無しではどうすることもできず

普通の日常にもどってゆくのでした・・・

 

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