2002/09/21
ぼくのあきやすみ
もう秋になっちゃったねぇ。
今年中に終わるんだろうか?
前回までの作業でドライブトレーン関係まで乗っているので
あと付けなきゃいけないものは・・・
シフトノブ
アクセル
配線
バッテリー
燃料ポンプ
このぐらいを付ければ、一人で車を動かせます。
まあ、とりあえずエンジンをかけることを優先して
なおかつ簡単そうな燃料ポンプから。
これがマークIIの燃料ポンプ。
こいつは燃料計のセンサー
この2つを取りつけて、配線すればそれでOK
アメ車の燃料ポンプを外してみます。
おや?
センサーしかないぞ?
ま、まさか・・・
アウトタンクかい!マーキュリー!!
(燃料タンクの外に燃料ポンプがある車)
(ZERO1以外では始めて見た。外車はこんなものらしい)
これはこまった。
インタンクなら、多少変な形のポンプでも
適当にステーを作って付け替えてやればそれでいけたんですが、
センサーがついていたところに、センサーとポンプを取り付けるという
かなりの大技をかまさなければいけません。
さらに問題
アメ車ポンプ(だと思っていたセンサー)の蓋部分のUP
配線が2本しか出ていません。
対してこれから付けようと思っている物は
ポンプ2本 センサー4本
の、配線がいります。
燃料タンクから新たに配線を出すのは至難の技です。
燃料ポンプごときでこれほど苦労しようとは・・・
ポンプとセンサーをむりやりくっつけました。
タイラップはともかく、割り箸まで使う事になるとは・・・
(変に金属を使うと燃えそうで怖いから)
センサーは満タンは計測できませんが、無くなる時がわかれば
それで良しとします。
配線は、ポンプとセンサーのアースを一本化
(ヤバイ事ぐらいわかっております)
センサーの2系統(満タン時と減ってきたときの2系統)のセンサーを
1系統に変更。
それでも配線を1本追加する必要があるので、コネクタ部分に
穴をあけ、配線を通しました。
これで燃料が漏れないといいんだけど・・・
センサーのコネクタ部分が燃料タンクの中に入ってしまうため
センサーのコネクタを細工
熱で溶けるボンド?みたいなやつで固めておきました。
あとは取りつけるだけですが、クリアランスがギリギリです。
センサーの場所にポンプもつけちゃったんだからあたりまえ。
付くにはつきましたが、たぶんもう取れません。
さあて配線だぁ。
胃が痛いよ・・・
繋ぐ所は決まっているし、通るようにしか通らないので
配線の設置に悩むことはありません。
しかし、コネクタの数が半端じゃなく、使わないコネクタもあるため
非常に時間がかかります。
エンジン左側
エンジン右側。
まあ、エンジンルームですので配線の量も知れてます。
アースさえしっかりしておけば、問題も少ないです。
さて、ふと室内に目を向けると
なんなんだよ、この配線は・・・
助手席から。
左ハンドルと右ハンドルの違いは致命的でした。
メーター、ハンドル関係という、最も配線の多い部分が
左右逆になり、どうにもなりません。
いまは、とりあえずエンジンをかけるだけですので
まとめるのは後にします。
というか、まとめなくてもいいかな?
さて、配線をすませましたので、エンジンはかかるはずです。
が、エキマニすらついていない状態なので
とりあえずマフラーを仮組みしてみます。
なんと、触媒まで無加工で取り付け可能です。
まさに職人芸
(これも偶然)
フロアとメンバーの間を通るわけですが、ちょっとクリアランスが
厳しいです。
どうせマフラーは作らないといけないので、フランジを溶接しなおして
もうちょっとクリアランスを広くする予定です。
触媒までつけば音もだいぶ押さえられるので、エンジン始動を試みます。
バッテリーを適当に取り付けて、キーをONにしてみます。
が、メーターが光らない・・・
まあ、このぐらいの事は予定していましたので
配線とアースの確認をして
(2〜3ヶ所のコネクタと、オーディオのアース)
メーターが光ることを確認。
どきどきしながらキーをスタートに回します。
(ちなみにキーは助手席にある)
勢いよくセルが回ると同時に、勢いよくガソリンが漏れてきます。
このぐらいの事は予想できていたので、消火器やら
バケツに水やらはちゃんと用意してありましたが、ここまで漏れるとは・・・
原因はアメ車燃料ホースの劣化と、ガソリンリターンのやり忘れ。
ホース交換、リターンも配管して、ガソリン漏れが無いことを確認します。
気を取り直してもう一度スタート。
ガソリンが漏れることも無く、ちゃんとセルは回りますが
いっこうに初爆すら来ない。
配線に問題があるかと思い、コネクタの確認と
エンジン フレームにアースを追加して試してみますが
いっこうに初爆がきません。
よくよく考えてみると、点火していない模様。
プラグコードを外してみますが、1JZの悪い癖で
インマニを外さないとプラグコードも抜けません。
こんなとこにインマニとおすなっちゅうの。
苦労しながらインマニを外しまして、プラグコードを抜くわけですが
10万キロオーバー&1年間の野外放置のダメージは結構辛く、
プラグコードが固着してます。
無理やり抜くと、バラバラになって抜けてきます。
ここで、今回のエンジンスワップで初めてお金がかかりました。
プラグコードASSYは高いねぇ。
新しいプラグコードの到着を待ち、プラグもつけて
点火しているかを見てみましたが、やはりスパークしていません。
原因はやはり配線かと思い、配線図を見る・・・などといっても
エンジンスワップには必須といえる、アメ車 マークII どちらの配線図も
わたしが用意などするはずが無く、配線は信じることにします。
こうなるとアース不良が考えられますが、ブースターケーブルを
6本ぐらい使い、考えられる限りのアースをしても
いっこうに改善されません。
ここで初めて、トヨタを疑ってみることにします。
そして結果的にはそれは当たっていました。
さてここで問題です。
なぜエンジンはかからなかったのでしょうか?
ヒント
1.車種はフォード マーキュリー
2.エンジンはJZX81マークIIの1JZ−GE 2500cc
3.ATと配線全部を移植
4.マーキュリーの部品はまったく使ってません。
5.配線はエアコンとライト以外全部つないだ。 オーディオも聞けたぐらい
6.考えられるアースは全部繋いだ。
7.トラブルシュートに6時間ほどかかった。
8.プラグコードの抵抗は0オームだと思って新品に交換したぐらい
整備は素人
9.エンジンASSYは単体で1年間雨ざらし
10.火花が飛ばないだけで、他は全部正常。
11.フルトランジスタ(たぶん) もちろんEFI。デスビはあるけどポイントはなし
デスビの中にクランク角センサーが内蔵されてます。
12.インジェクターから燃料は吹いています
13.ヒューズも確認済み
正解はこの下にあるので、ちょっとは考えてみましょう。
正解は・・・
こいつに行きつくまでのいきさつは
テスターでコイルまで電気が来ていることがわかる。
そうなると点火信号が来ていないか、デスビになる。
1年間の雨ざらしでデスビが接触不良を起こすのも当然と思い、
ポイントを磨いてみるもかわらず、途方にくれる。
そのため、コイルにプラグコードをさし、デスビを通さず火花を確認。
飛ばないことがわかる。
そうなると信号が来ていないことになるので、もう一度配線を確認。
しかし、どこにもおかしい所が無いのでバッテリーから直で
点火信号を出してやる。
5Vか12Vかわから無かったけど、12Vで火が飛ばないはずは無いだろうと
思ったのだがこれでも飛ばず。
これでおかしい所が無くなってしまったのに今だエンジンはかからず。
もう一度最初から作業を振りかえってみて、コイルの電圧がおかしいことに気づく。
電気がきてはいるが、2〜3Vしかない。コイルに入る電圧も同程度しかなく
バッテリーが弱っているかとも思ったが、セルは元気に回る。
コイルにバッテリー直で12Vを流してみるも、出てくるのは2〜3V。
どこがおかしいのかわからないが、コイルはおかしそうだ・・・
ということで解体のマーク2がたまたまあったので交換してみると・・・
あっけなくエンジン始動。
正解は天下のトヨタ(アイシン製)でも壊れることもあるもんだと
わかっただけでもいいじゃないかと思いつつ、こんなときに壊れないでも
いいだろうと思ったイグニッションコイルの中途半端な死亡でした。
エンジンがかかったことにより、エンジンスワップは成功ということになります。
あとは細かい補記類と、配線の整理、外装、車検だけなので
時間さえかければできる作業です。
ホット一安心ですが、このままでは車を動かすのに3人要ります。
(運転する人、アクセルやる人、ATを切りかえる人)
不便でしょうがないので、一人でうごかせれるように
ATのシフトノブと、アクセルをとりつけます。
アメ車のATセレクターはハンドルポストにシフトノブがあります。
当然車両の左側。
1JZのATはミッション右横にセレクターがあります。
アメ車はもともとリンクをかいして、マークIIは直接動かしてます。
この2つを繋げるのは至難の技。
リンクでつなごうにも、非常に複雑なリンクになります。
そこで文明の利器を・・・
最近のFF車のATはワイヤーでセレクターを動かしています。
で、持ってきたのがテリオスキッドのATワイヤー。
いや〜 これならワイヤーを固定するのを作るだけで
簡単に作れそうです。
アメ車側はこんなステーをつくって、車両に固定。
こちらはエンジンルームなので作業も簡単。
本来ならAT本体に固定しないといけないんですが、
とてもそんなスペースが無いので、残念ながら車両側に固定。
こんな感じでワイヤーを固定。
セレクター側も少々加工しましたが、
これでセレクター完成。
レバー比の関係で
「P」 「R」 「N」 「D」 までしか選択できないのはご愛嬌です。
アクセルワイヤーもテリオスキッド用を使用。
それがなんとほぼボルトオンで使用可能!
ワイヤーの長さがちょっと違うので、ワイヤーステーを
ちょこっと加工しただけでそのままつきました。
ついに自立走行が可能となったアメ車は
明日へ向かって走り出すのでした。
つづく