2004/08/02
着色アルマイト 投稿レポート
着色アルマイトの決定版とも言うべきレポートが
とどきました。
本来なら私が試してそのレポートを載せるのがいいとは思うんですが
素晴らしいレポートですので、とりあえず紹介します。
若干修正していますが、ほぼ原文のままのレポートにしています。
私は、小学校4年生の頃からDIYを趣味でやっている40歳のエロオジサンです。
ここの”普通でたまるか”のアルマイト奮戦記をたのしく拝見させて頂きました
私も最近アルマイトを始めまして、やっと形になってきたので参考までにメールしました。
今のところ分かった重要なことは、
1.加工物の完全洗浄
2.電流は適度にかける。
3.染料は、アルマイトに適した物を使う。
4.加工が終わるまで、加工物に空気が触れないようにする。
の4点です。
1番目の洗浄はハイクリーン8000#という商品が完璧です。
(東急ハンズで売ってます。材料の階の黒染めコーナー)
2番目の適度な電流はちょっと難しく、希硫酸の濃さと電圧で決まるのですが、
私は超うすい希硫酸に15Vの電圧を20分かけています。
(大き目の泡が鉛電極だけから出てくるのが目安です。)
3番目の染料はRIT染料という布用の染料を沸騰させた状態にして、
加工物を漬けています。
(東急ハンズで売ってます。材料の階の染色コーナー。ちなみに、他のはダメでした。)
4番目が意外と重要でして、加工物を次の工程に移す時サッと出してサッと入れるよう心掛けないと、
ムラの原因になってしまいます。
大まかな手順は。
1.加工物の表面磨き。(ヤスリがけ、バフがけ)
2。加工物の完全清掃。(ハイクリーン8000#)
3.加工物の完全水洗い。
(加工物には絶対触れない。入れ物に水道の水を注ぎながら、しばらく上下にジャブジャブやり続けます。)
通常のアルマイト加工では、ここでエッチング、水洗い、中和、水洗いの工程が入るのでずが省いても問題ないみたいです。
の代わりに、完全水洗いをします。(それだけハイクリーンが強力だということ)
4.電解20分
5.加工物の完全水洗い。
6.沸騰した染料液に加工物を漬ける。
7.加工物の水洗い。
とりあえず、ここまでやれば見た目アルマイトですが、耐久性は無いので以下を施さなければ
本当のアルマイトにはならないみたいです。
8.封孔処理。(http://www.focuser.com/anodize.htmlで通販してます。)
9.加工物の水洗い。
10.加工物の湯せん。(表面を長持ちさせる為)
11.加工物の乾燥。
以上のやり方でしっかり着色アルマイトができると思います。
参考までに画像を添付しました。左上がハイクリーン8000#、
その右がRIT染料蛍光イエロー(http://homepage2.nifty.com/moritaya/rit.htmここで購入)、
左下は最近造った高速別納カード用ハードケースで色は薄赤、
中央はRIT染料ティール色、右下はRIT染料イブニングブルーです。
参考になったでしょうか?
陰ながら、シフトノブの完成を心待ちにしております。
参考リンク
私のアルマイトセットです。BOXの中は左から、
ハイクリーン、電解液、水(これに水と加工物を入れて、水道とBOXを行ったり来たりします)、
染料液を温める為のヒーター(TWINBIRD製電気フライヤー)、
コーティング及び湯せん用ヒーター(TWINBIRD製電気フライヤー)、
DC電源(サンハヤト安定化電源)、
BOXの外左から、電解液精製用バッテリー(車では使えなくなったやつ)、
精製液(極薄希硫酸入り)、タイマー、バッテリー充電器、
ケミカル類(染料液、予備電解液、コーティング液、劇薬処理用中和剤(重曹))、予備容器です。
これで、出張アルマイトができます。
以上、メイク&トライ3ヶ月の傑作です。
いやはや、ここまでの過程を思うだけで、胸がこみ上げてきますね。
大変な苦労があったことでしょう。
それを惜しげもなく公開し、転載許可までいただきまして
頭が下がる思いです。
私も早めに挑戦せねば!