2005/05/09
レストアレポート5月号
独立記念写真いっぱい号
GT4より・・・
前回予言どおり、独立に向けてやることは
たくさんあったんですが、休みを多めに取って余裕を持たせていたため
1週間ぐらい車を弄る時間を取ることが出来ました。
前回悩んでいた、完全に腐っていたリヤフェンダーの耳をインナーもろとも切り落とす
事から始めました。
切り取ったリヤフェンダー
何度もハンダと溶接で補修され、わけがわからんことになってます。
表側アップ
黄色っぽいのがハンダです。
よくこれだけ流し込んだなぁ・・・ってぐらいハンダだらけです。
そして切り取られた車両側です。
側面やや下から撮っていますが、中心にきているのがリーフスプリングの
取り付け部分です。怖いぐらい何もなくなってます。
室内から。
室内から取っているのに背景ばかり写ってるし・・・
下側に移っているのが、半分溶けていたインナーフェンダー下部
上の鉄板が、想像を膨らませて復元した部品です。
サイズなんて測りようがないし、形もわからないので
回りの部品との帳尻合わせが大変です。
そのために、この部品を取り付ける前に
回りの部品も作ってからにします。
リヤインナーフェンダー型取り中
適当に作ると絶対に泣きを見るので、正確な型紙を取るのに
ガムテープを使っています。
帳尻合わせをして、車両に取り付け。
インナーフェンダーは借り付け。
こっちは他の部分との合わせが必要です。
次はサイドステップインナー(室内側)製作です。
非常に大きな鉄板ですが、ただの板なので板金の必要はありません
上が参考にした元の鉄板。下が想像で復元した部品です。
どれだけ錆で無くなっていたかがわかると思います。
製作も簡単かと思いきや、やはりサイズ合わせに大苦戦。
1枚無駄にして作り直しても合わない部分が出てきました。
サイドステップアウターを内側から見たところです。
すでに鉄分なんて残ってないんじゃないかと思えるほど、錆まくってます。
こんなになってても外側に異常がないのは、上に鉄板を被せているからです。
そんなわけでサイドステップアウターも切除。
車の前後が鉄板1枚で繋がってます。
サイドステップを切り出すだけで、新品ディスクがこれだけ小さくなりました。
やっぱり安い歯はだめです。1枚300円ぐらいのものなら、もっと持ちます。
表面に大きな補修が加えられ、丸くなっているとはいえ
内側にはオリジナルの鉄板が残っているので、サイズと形がわかります。
形状もそんなに複雑ではないので、まだ気が楽です。
インナー アウターとも仮付け。
アウターを先に溶接
内側から溶接しています。
アウターを被せるんですが、そうするとこの中は防腐処理できなくなってしまいます。
なにか塗っておけばいいんですが、溶接があるので、下手に塗ってしまうと
溶けたり燃えたりします。
結局スプレーで薄く吹き付けるにとどまっています。
溶接が全部終わってから何とかするつもりです。
インナー溶接
ここで一つの区切りが出来ました。
ようやく・・・ようやく当初の目的であった、床の作業に入ることが出来ます。
結局ここまで1年かかってますからね・・・
作り直さなければいけない床がこれ。
2枚に放して置いているわけではなく、本来はこの間にも鉄板がある一枚のものです。
単純な板ではなく、リブが打たれています。
切り取っていない助手席側は・・・
このように、大変参考になるような状態です。
強度を考えるとリブを打たないわけにはいかないですが
そんなに純正にこだわる必要はありません。
ただ、適当にリブを打つのも難しいですので
やっぱり純正を参考にして作っていきます。
左側がフロアのリブの位置、右がリブの形です。
ダンボールの上にのっている鉄板が、リブをたたき出すために作った型です。
適当な厚さの鉄板が無く、アングルを削って作ってます。
大きい枠もリブをたたき出すための型です。
簡単なもののように見えますが、これだけを作るだけで半日かかってます。
まあ反対側でも使えるものなので、ちょっとがんばって作ってます。
鉄板に写したリブの大きさと位置。かなりでかいです。
この鉄板に、さっき作った型をボルトで止めます。
こんなかんじで。
あとはひたすら叩きます。
当然コツがあるんですが、これは言葉ではいえないです。
比較的浅いリブですが、かなり鉄板を伸ばす必要があるため
腕が痛くなります。
一番大きいリブ完成。
あとは細長いリブ×8です。
完成
こっちの細長いリブの方は、型を手抜きで作ったために
うまく出来ていません。
まあ外から見えるようなものではないので、あまりこだわらないことにしました。
あとは、中心部分にトーションバースプリングを取り付ける穴が空きます。
しかし、どのような形状でどこに空いているかがさっぱりわかりません。
仕方なく現物合わせでいきたい所ですが、現物が固着していて
外すことが出来ません。
今回は床が腐っていたので分解せずに外すことが出来ましたが
前回補修時にはどうやっても外すことが出来なかったようで
切断 溶接で無理やり取ってます。
固着部分アップ。
六角の棒に刺さっているだけなんですが、錆による固着でびくともしません。
この症状はこの車に限ったことではなく、ヨタハチでは定番のトラブルです。
レストア時に切断して取り外すことが結構あるみたいです。
ちなみに当然新品部品は出ません。
固着を剥がすときの基本、酸素で炙ります。
これをやれば剥がれない固着なんて無いんですが、本来はフロアの中に固定されている
部品なので、これが出来ないんですよね・・・
炙ってもかなり苦労して外した部品。
なぜ錆だけでここまで接着できますかね・・・
フロア仮合わせ
この状態でトーションバースプリングを取り付けるための穴をあけますが
本来の形状がわからないためにかなりの試行錯誤。
できれば純正に近づけたいしね。
フロア完成!
おそらく純正からも大きくは違っていないと思われます。
スプレーが汚いのは、一時的な錆止めのためです。
全ての溶接が終わった後に、総剥離して仕上げる予定です。
ほんとなら、買って半年でここまで仕上げるつもり(しかも両側)でしたが
床腐ってる車はどこも腐ってる・・・
人生の教訓になりそうです。