2010/12/07

レストアレポート 12月号

あまりのやることの多さに、先月は休みました。


 

情熱大陸風に変換してお楽しみください。

 


 

秋の『』・・・akino

 

 

 

 

 

 

2010年10月

 

DCEXPO 擬人化ジャパン ニコニコ技術部の可能性 出演

宇博  空と宇宙展 プレス参加

ニコニコ技術部 トークセッション参加

写真集撮影

雑誌取材・・・etc

 

 

 

 

1年前、彼女の日課は、庭の蟻の巣の観察でした。

 

 

名前・・・秋の『』

 

1988年 10月7日 愛知県出身  現在22歳

東京での暮らしが長いにもかかわらず

地元に強い愛着を持つ。

 

「男に興味はない」彼女は言う

最初は、言い寄る男を断るために言っているのかと思っていた

知り合ううちに、本当にそうだということがわかる。

彼女曰く、「趣味が充実している今、異性に興味はない」と。

 

 

パテ削り直後

物を作ることが趣味。趣味というより、持てる情熱すべての向かう先。

漫画 小説なども製作。自鯖でのラジオ放送 HPの製作

モデル 声優と、出来るものは全て手がけていく

 

朝が極端に苦手。

「イベント前は、とにかくテンションが上がらない・・・」と、毎回のようにつぶやく

人前に出ること、見る人を楽しませる難しさを知っているから。

それでも、イベントが終われば上機嫌なことが多い。

なんでも上手くこなす彼女だから出来ることだと思うが、

「ダメでも、最悪にはならなくてよかったね・・・って締めることができるから」

そう言って謙遜する。

 

 

 

 

コスプレ・・・きぐるみ

なぜ着ぐるみなのか?

なぜ顔を出さないのか?

 

ミク着ぐるみの中から、そのままミクになれそうな顔立ちの女性が出てきたら

だれでも思う疑問。そして何十回と聞かれた質問。

 

「顔を出さなくて済むから」

とても簡単な理由

 

続けて・・・

「造形を、素顔の良し悪しで判断されないから」

 

 

コスプレを始めたのは中学3年生

そこから広がる輪だけが自分を出せる世界だった時。

 

きっかけは、とあるレイヤーの後ろ姿を見た瞬間。

大好きだったキャラが目の前にいる感動。

そして自分がそうなるために・・・

 

(注 やらせではなく、本当に作業着だそうです)

 

素体から手作り

既製品では満足できないから。

洋服を作るのに必要な、布 糸 ミシンはもちろん

FRP パテ 塗料、電子工作の技術まで。

何かを専門に習ったわけでも、仕事で身につけた知識でもなく

全て自分で。

 

目的は、ただ、満足のできるものを作りたいから。

 

こだわりにこだわり抜いた、初音ミク 着ぐるみ

面 衣装 装飾 はてはタイツにいたるまで全て自作

服のシワの位置やネクタイの結び目どころか、身長 体重すらも

公式設定にほぼ合う鬼気迫る作品

 

 

なぜここまでこだわるのか。

 

「最終目標は、2次元を3次元に持ってくること。」

そして

「自分の理想を作り出すこと」

 

彼女の理想は、限りなく上を目指す。

 

「コスプレ」というものをまっすぐに表現する。

「造形」であり「操演」

どちらも高めていきたい。そしてその先に

 

「コスプレ」という言葉のマイナスイメージを変えたい

 

 

 

 

はやぶさ

「その世界」では有名だった彼女

限られた世界から、大きく広がる転機に出会う。

 

非常に珍しい、機械系擬人化コスプレ

キッカケは、1枚の絵に感動したから。

探査機はやぶさが有名になるより遥か前に書かれた絵を元にして、

はやぶさが有名になる少し前にコスプレを作っていく。

 

 

2009年10月

はやぶさコスプレ製作開始

当初、まわりに反対されたという。

もともとマイナーなキャラを多く手がけていた彼女だが、それにしても

マイナーすぎるキャラ選択。

もはやキャラですらない選択に、反対するのも当然のこと。

それでも・・・

「はやぶさを応援したいから」

 

はやぶさコスプレ初披露は2010年2月

当初は着ぐるみの予定が、時間がなくて顔出しの

普通のコスプレに。

その可憐さ、そして珍しさではやぶさ好きの間で話題になる。

ただし、当時は情報も少なく、 秋の『』 という名前が

分かったところでホームページにたどり着くことも難しく、ホームページにも

はやぶさのことが一切載っていない状態。

写真だけが一人歩きすることになる。

 

6月

週刊ダイヤモンドに特集される

その翌日には、ニコニコはやぶさ帰還生放送に出演する

 

この放送で、はやぶさや造形にかける思い、コスプレのレベルの高さなどが

多くの人に認知される。

そして何よりも、動きやセリフ まわりへの気遣いなど

画面の向こう側に立つ人間としての才能を存分に魅せつけることになる。

 

放送後、彼女への唯一のコンタクト手段だったmixiへの

マイミク申請が連日数十件届くようになる。

 

帰還とともに終わると予想していたはやぶさブーム。

終わるどころか盛り上がり続け、それとともに

彼女の活躍の場は広がっていく。

 

各種イベント TV出演 

イベントも、ただのコスプレ披露だけでなく、自分の意見を発表するものに。

奇抜な格好に負けない、確固たる自信と気持ち。

 

なにがここまで彼女を動かすのか・・・

 

 

物事がさ、すべてつまらなかったんだよ。全部。なにもかも。
興味ないし。いやなものばかりだし。
でも、アニメや漫画やゲームは好きだった。唯一といってもいい。 すごく好きだったから


世の中あらゆることにマニアはいる
だから、興味を持って、どう面白いのかを理解しようとすれば
きっとつまらない世界が変わると思ったの
全部が、アニメ漫画がすきなのと同じくらい、好きで、たのしくてならなくなるんじゃないかって。

世の中のあらゆることは、きっと面白い。
面白くなることを知らないだけ。
いっぱいいろんな観点から、いっぱい考えていっぱいみつめて
そしてそれをすきだって言う人が、どこにどう魅力を感じるのかいっぱい観察して
自分と重ね合わせて楽しんだ。


結果、それは当たっていた。
そして、つまらない原因だったものが取り外された今
それはあらゆるジャンルの物事に対する、過剰な「すき・楽しい」という情熱になっているのではないかな。

 

 

 

彼女の夢。

コスプレを仕事にすることでも、有名になることでもない。

秘めた思いを形にするために・・・

 

 

 

 

 


 

約2ヶ月をかけて書いた盛大な前振りのあとに本編

東京。  10月のとある日、私が作った自作実物大はやぶさの答え合わせをするために

公式実物大模型を見に行きました。

 

秋の『』さんの案内で。

 

感想

思いのほか、うちのはやぶさはちゃんと出来ている

ガレージキットから作ったにしては、各パーツちゃんとしてる

よく頑張った 俺。

しかし、製作前にこれを見れていれば、もっと簡単に綺麗にできたろうに・・・

たぶん一番大きな違いになる、アンテナの処理

低利得アンテナがあんな形状だなんて・・・

 

本体側面に見える、赤い配線のついた小さいパネル(赤矢印部分)

あれは本物のはやぶさにはないパーツで、地上試験のために

ついているものです。

だって、それを再現したウチのはやぶさをみた川口PMに直接ダメ出しされたから(自慢)

 

太陽電池パネルの裏側は、一番後悔している部分。

もう少しお金をかけて、もうちょっと立派にしたかった。

せっかくフレーム無しで自立する構造にしたのに。

 

ちなみに、設置場所などの関係で

太陽電池パネルを折りたたんだ状態の模型に

しようかと思っていた時期がありました。

ミネルバ

見に行って初めて知る、フライトモデルの存在(上がフライトモデル 下が動作確認用模型)

(フライトモデル・・・ほぼ実機)

それが分かっていれば、もっと完璧に作れたのに・・・

ああ・・・もう一度作りたい。作り直したい・・・

 

サンプラーホーン

もっと頑張ればよかった。

この写真1枚でも事前にあれば、もっと頑張れた。

思いのほかうまく出来ていたと思えた一番の場所。

衛星下部

一番面倒な場所なのに、うちのはやぶさは水平展示だから

まったく目立たない悲しい場所。

斜めにすることも出来るようにしたのに、設置できるのは

私しかいないため、貸出中のはやぶさは無理となっています。

 

イトカワ

庄松屋さん製作のイトカワとは微妙に形が違います。

これは、計測データの解釈の違いによるものとかそんな感じ

本当に正確なデータは、イトカワの一部分だけなんだそうです。

 

おまけのイカロス

上下で液晶部分の色が違います。

これで舵を取るなんて、ロマンあふれるよね

 

そんなわけで、あこがれの秋の『』さんに案内していただいたはやぶさ見学

まさに夢のような時間を過ごさせていただきました。

 


 

しかし、夢は動けば掴めるものなんです。

 

キッカケは、秋の『』さんが実家に戻って免許を取るということ

(うちと実家がかなり近い)

なら、はやぶさの話で盛り上がれるかも。

しかしなにか話す理由が必要・・・

ニコニコ生放送で流すことにしたら・・・

でも、どうせなら展示してあるはやぶさ模型の前で・・・

知り合いの館長さんに相談して・・・

ニコ生をしっかりやったことなんてないから、分かる人に相談して・・・

などとやっていましたら、こんなことになりました。

素人が話すだけのイベントのはずなのに、

みんなのはやぶさへの愛が強すぎて、いろいろおかしいことになりました。

元JAXAではやぶさチームでもあった寺薗さん(通称テラキンさん)がゲスト

事前に地元新聞が紹介の記事掲載

宇宙コミュとNKHチャンネルでの別機材 別回線の同時放送

当日一発撮りのCM撮影 そしてそれを本番に流す試み

溢れ出る機材

そしてなにより、参加者全員が交通費も出ない手弁当ということ。

館長だって給料のでない休日出勤です。

 

私のよこしまな考えが元のイベントでしたが、大変に楽しかったです。

伊那市創造館館長さま

放送を手伝ってくれたNKHのメンバーの皆さま

前日に急に呼んで、帰ることもできなかったセミョさん

会場に足を運んでくれた見学者の皆さま

そして、秋の『』さん。

かけがえのない思い出ができました。ありがとうございました。

とっても面白かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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