加工してんだか、壊してんだか・・・

 

普通、一番最初って

カーボンを落とすために洗浄するよね?

だけど、一通り削る予定なので

綺麗にしないほうがいいとおもう・・・

ガイドコートの役目をしてくれるんで、

削ってないとこがわかるし。

 


 

一番最初に刃物を入れる瞬間・・・

悩むよねぇ〜

 

リューターで削らないといけないところは、

INポート EXポート

燃焼室

ヘッドのバリ

などですが、

一体どこからやればいいんだろうか・・・

 

ヘッドのバリはめんどくさそうなので後回し。

 

燃焼室は失敗=取り返しがつかない

なので、リューターの使い方が

うまくなってから。

 

一番失敗してもいいところは、EXポートだと思います。

性能にもあんまり関係なさそうだしね。

 

だがしかし!

男はINポートだろう・・・

やっぱり欲望のままに、削りたいところから

削ってくのが一番でしょう。

写真がうまく撮れないが、

こんな感じに削りました。

ガイドを無くして、真中を尖らせてます。

ま、普通の加工ですね。

タングステンスパイラルリューター

(うっとりするような名前だね)

にて、荒削りのち

80番ペーパーにて修正。

ラバー砥石にて、鏡面っぽく仕上げました。

いや、鏡面じゃあないなぁ

「プライベーターは鏡面」

の、掟を破り、ここで止めたのは

訳ありなんです・・・

 

INポートで慣れたので、EXポートです。

こちらもINポートとほとんど同じ。

ただ、形はほとんど変えず

ガイドもそのままです。

さらっと砂を落とした感じですね。

まあ、EXですから鏡面にした方が

いいんでしょうが、そんな気力は持ち合わせて

いないので、このままいきます。

 

よく、本物の鏡面にしてる人がいますが、

あれは、とんでもないことなんですよ。

わたしにゃ、絶対無理です。

 

お次は燃焼室。

ふつ〜ですね。

プラグまわりの肉を取って、

シートリングの段を取ります。

ただ、圧縮比をできるだけ下げたくないので

余り削らないようにします。

もっと加工したいところはあるんですが、

それは、ターボのときにでも取っておきましょう。

もちろん、さらっと鏡面です。

ピカピカなんて無理ですって!

 

このとき、絶対にシートリングの当たり面を

削っちゃだめです!

もちろん、私は削りまくりました。

男ってのは

「触っちゃだめ」

って言われたら、触るもんだよね?

ちゃんと、圧縮がでるか心配になります。

 

さて、お次はヘッドのバリです。

何も難しいことはない、削るのみです。

だがしかし!

バリでは物足りなくなってくるんです・・・

(茶色いのはマスキングのためのテープ)

上の写真には、B6エンジンには当然ある

「なにか」が、ありません。

切り取る前の写真を取り忘れたので

説明しにくいのですが、

プラグホール同士をつなぐ部分、

一番と2番の間と

3番と4番の間を

削り取りました。

 

だって、いらないでしょう・・・たぶん。

え?なんのためかって?

もち、「軽量化」のためです。

実は、このヘッド製作にはもうひとつ、

かくれた4個目の目標があるのです・・・

 

世界一軽いB6ヘッドをめざす!

 

鏡面加工をする根性もなく、

一万回転を狙えるようなパーツをつけるのでもなく、

1000分の1ミリのクリアランスに拘る事もできない、

そんな、素人が見つけた一瞬の隙・・・

唯一、「世界一」を狙えるもの。

それが「重量」でした。

 

体感できるかどうかは、別として

(そんなことはどうでもいい)

やはり「男」として、

世界一を狙わなければ意味がありません。

 

バリを取るにしても、エンジン外側まで取ってます。

そして、ほぼ全面を砂落とし。

一度も洗浄をしてないのに、

ほとんど汚れがなくなりました。


 

はなしはかわりまして・・・

 

ちょっと含みのある書き方をした、INポート。

ちょっとした、考えがあったのです。

 

「ポートというものは、鏡面がえらい・・・」

昔からプライベーターの間にかたりづかれ、

性能に関係なくても、もはや常識のように

言われつづけています。

 

では、本当に鏡面がいいか?ということを考えましょう。

 

証言1

原付バイクのポートを鏡面加工したら、

燃費が悪くなった。

 

どうやら、本当のことらしいです。

なぜそうなったのでしょう?

 

これは、ポートが鏡面になり

流れる空気に乱流がなくなり、

ガソリンと空気が混ざりにくくなった・・・

ためだそうです。

インジェクションより霧化のいいキャブで

これですから、結構違うのかもしれません。

 

プロは320番ペーパーぐらいがベストだといってました。

 

証言2

 

ゴルフボールは風の抵抗をなくすため、

表面にくぼみをつけた

 

これも本当らしい。

へこみがある、なしでは

かなり飛距離が違うそうです。

 

では、本当にいいポートとはなんだろう・・・?

その答えは、やはりわれらがオールドタイマー

ケルン石塚氏が出してくれました。

 

知らない人は、

Old−timer別冊旧車再生の道 レストア入門マニュアル2 ケルン石塚の世界&逸品工具大全

という、長い名前の本を買ってください

まじで泣きますよ。これを見れば、なんでもできそうになる最高の本

 

ここでは4Kエンジンのポートで試してましたが、

ポート壁面に、丸ダイヤモンドポイントリューターで

「ヘコミ」を彫っていました。

むずかしい理論は避けますが、

ようは、乱流を起こした空気がボールベアリングの

役目を果たし、スムーズに空気が流れる・・・

乱流をおこした空気のため、スリップストリームが減る・・・

などなど、かっこよさそうです。

 

意味わかります?

ますますわからんくなったよねぇ

そんな人は本を買ってください。

 

しかし、どうみてもリューターによるディンプル加工

では、ボルテックスジェネレーター(ヘコミのこと)

が少なすぎます。

ベアリング効果を期待するには、ポート壁面

いっぱいに加工しなければいけません。

はたして、そんなことができるのか・・・

 

そこで、秘密兵器の登場です!!

 

そう、INポートに「サンドブラスト」です!

使うメディアは、ガラスビーズ♯120

 

ガラスビーズは焼き砂とはちがい、丸いので

理想的な形状になることでしょう。

 

しかし、問題がない訳ではないのです。

WPC処理というのを知っているでしょうか?

特殊な表面処理で、

まあ、超すごいブラストと思ってもらえばいいんですが、

これは、ヘッドに処理してくれません。

なぜかといいますと、洗浄が十分に

できないからだそうです。

 

そんな、いばらの道を踏み出すことにしましょう・・・

ちょっとくすんだ感じがわかるでしょうか?

(こんなことして、ちゃんと走るか不安になってる自分)

 

勢い余って、ヘッド全体にブラストしちゃえ!

 

このまえに作ったブラストキャビネットでは

ヘッドが入らなかったので、

ダンボールで新たに作りました。

(製作時間5分)

 

自動車のサイドウインドウを使って

ふたをしました。

 

ふ〜〜〜

すっきりした!

 

 

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